2002年 大学2年の夏 自転車日本一周に挑戦

当時住んでいた朝霞のアパート前





《約20年前の日記と写真まとめ》








ー北海道を目指してひたすら北上ー


7月31日(1日目)

早稲田大学 大隈講堂スタート
昼間は蒸し暑いため22時からスタート。
北海道までは1年のM浦と一緒に2人旅。
サークルのみんなも集まってくれ、ビールで乾杯してクラッカーされながらスタート。


上野・浅草
4号線→6号線を目指すが都内で早速迷う。
コンビニの店員さんに道を聞きながら4号線ようやく発見。
突然の雷門。深夜で誰もいない。
買ったばかりのデジカメの調子が悪く少しテンションダウン
その後6号線に出てひたすら北上

この辺からデジカメの調子が悪くなる・・


松戸・柏
荒川を超えて千葉県入り
柏を今日のゴールとして目指すが、柏に入っても全くコンビニがない。
次のコンビニが見つかったら、その近くをテン場(野宿)にしようひたすら走るが、全く明かりがない。だんだん2人ともハイ(灰)になってくる。


取手・藤代町ゴール
とうとう利根川を越えて茨城県に入る。
取手にもコンビニが道沿いになく通過。
藤代町でようやく発見。食事して近くの公園にテント。
日記を書いているともう5時。明るくなってきた・・
初日から寝不足確定で不安なスタート
51㎞





2日目

藤代町スタート
7時に起きる。2時間しか寝ていないが、スタートのテンションで調子はいい。コンビニで朝食食べてスタート

泊まる場所を探す時間もなく公園通路野宿


牛久市・土浦・千代田
牛久沼近くは朝早いので涼しい。
土浦あたりから暑くなってくる。
あまりの暑さのため、思わず休憩中に朝ビール。
これが失敗だった・・


石岡・美野里
寝不足と暑さと車の排気ガスとビールで一気に体調悪化。
自業自得だけど。とにかく暑い・車が多い。
昼間はとても走れる状況ではないため、昼飯マックでそのまま長時間昼寝。

東京から100キロ


水戸・日立ゴール
5時になりようやく猛烈な暑さが少し収まってきた。
那珂川を超えて日立へ
日立に入ってからずっとなだらかな上り坂。じわじわと体力が削られる。
サイゼリアで夕食し、昼間走れなかった分を夜取り返そうと意気込む。
・・が、突然の夕立。
雨風に加えて雷まで。テン場を探す余裕もない。
仕方なく閉店しているガソリンスタンドの軒下を借りて野宿。
非常事態なので許してほしい。。
90㎞






3日目

日立スタート
ガソリンスタンドに迷惑にならないよう、朝4時に起きてガストで朝食。
昨日走れなかった分を取り返そうと5時にスタート


高萩・北茨城・いわき
涼しくて快適。時速40㎞で走る。
いわきに突入し、ツーリングマップ関東は終わり。
常磐バイパスに出てからきつくなる。
暑くて何度も水を頭からかける。
コンビニの飲み物は殆ど飲み尽くし飽きてきた。トマトなど果物から水分補給。

広野
道の駅で同じく自転車旅中の人と知り合う。
しかも早大WC。(自転車旅専門サークル)
一緒に食事をし、仙台まで一緒に行くことにする。
日も暮れたが、ここから仙台まで50㎞。
2人だったら絶対出来ないが、3人だとできる気がして挑戦。


双葉・原・相馬・亘理・岩沼
真っ暗な中、3人でひたすら走る。
ハイになったて段々楽しくなってくる。
が、2人は明らかに疲れている。
途中、コンビニで休憩してもM浦が「眠い」以外の言葉を話さなくなった。



仙台ゴール
やっとゴール!深夜3時。
WCの人は市内の宿へ。握手して別れる。
交番で4時までやっている温泉(極楽温泉)を教えてもらい、スタート以来初めての風呂。そして温まったら猛烈な睡魔。
公園を探す力もなく、施設内の隅にテントで野宿
220㎞!!





4日目

仙台観光・スタート
疲れていたせいか10時に店員に起こされる。
店員さんは、8時ごろからテントを見つけてはいたが、「疲れていそうだったので」と、10時まで寝かせていてくれた。いい人だ。
ガストで食事をするが、M浦はまだ「眠い」しか話せない。
M浦は再度近くの公園で昼からテントを張り就寝(浮浪者と変わらない)
その間に1人で仙台観光。
仙台駅の駅地下で試食でエネルギー補給、その後青葉城へ足を延ばす。
荷物のないただのサイクリングは快適。


富谷町・大衡村・三本木町
昼過ぎにスタート。
温泉で回復したように思ったが、今まで麻痺していた身体がただ現実を思い出しただけだった。体の節々が筋肉痛。自転車を降りるとうまく歩けなくなる。


古川・一迫・築舘・金成ゴール?
ナイトランでひたすらはしる。ずーっと何もないが、金成町でマックスバリュー発見。周りは街灯さえない真っ暗な闇の中に煌々とした光。夕食をして11時だが寝ることに。
周辺に何もないためマックスバリューの隅にテントを張って就寝。



一関ゴール
1時に警備員に起こされ、仕方なくナイトラン。
仙台の店員さんとえらい違い。(当然の行為だけど・・)
周りは本当に真っ暗。1人じゃ無理な道。
なかなかテン場がみつからず、眠すぎて力尽きてる。
また閉店しているガソリンスタンドの軒下で野宿。
90㎞



5日目

一関スタート
またガソリンスタンドが開く前に起床・撤収。
コンビニで食事。コンビニは24時間ではなく8時~23時。便利じゃない。




平泉・前沢・水沢
中尊寺に寄る。
その後豪雨に見舞われる。しばらくコンビニで雨宿り


北上・花巻・石鳥谷
晴れて景色が綺麗。この旅で初めて景色を見る余裕ができる。


盛岡・滝沢・西根ゴール
盛岡着。市内で迷いながら食事できるところを探す。
やはり冷麺。この時冷麺を初めて食べた。
西根の道の駅でゴール。トイレで充電&体洗う(どうやったっけ?)
136㎞



6日目

西根スタート
道の駅の朝食セットが色々と種類があり美味しい。
久しぶりにまともな食事を食べた。


松尾八幡平・安代
自然が多く景色はいいが、道はなだらかな上り坂がずっと続く。
一番疲れる。苦しさと暑さで裸になってひたすらこぐ。

坂道・路上で一休み



鹿角・十和田
雨が降ってくるがちょうどいい気持ちよさ
道の駅できりたんぽ食べて、近くにあったソファに座ると快適で寝てしまう。
ライダーの人と話すが「東京から来たの?!」と驚かれる。いつの間にかもうそんな距離を走ってきたのか、と実感。


小坂
運動公園のプールの前をテン場にする。近くの温泉を調べて行くが、終わっていた。仕方なく早めに寝る。
88㎞





7日目

小坂スタート

朝3時に起きて早めにスタートするはずが、起きたら6時。疲れがたまってきているのか。
近くのコンビニでおにぎりinカップラーメン食べて出発。

碇ヶ関村
峠がきつい。こいでもこいでも頂上が見えない。
途中から土砂降り。涼しくて快適だが、荷物が濡れて重くなるのが心配。
道の駅でトマト。だんだん飽きてきた。


弘前・藤崎・浪岡
「がんばっ亭」という店で食事。ここも家庭的でおかずが豊富。
コンビニ・ファミレス以外の栄養補給。
道の駅のグレープフルーツシャーベットもうまい。


青森ゴール
本州最北に入る。が、初トラブル。
タイヤのハブがおかしくなり、ブレーキシューにあたる。
M浦を先に行かせ解体するが、故障の理由が分からない。
そのままブレーキを調整して、何とか走らせ青森市内へ。
青森市内の自転車を数軒回るが、どこも理由がわからず治せない。
そもそもマウンテンバイクを扱ったことがない店が多い。
市内ではねぷた祭りをやっていたが、自転車修理で必死でそれどころではない。

仕方なく北海道の自転車屋で直せることを期待してフェリーへ。
看板で打ち上げ。フェリーからの夜景がきれいだった。




ー北海道道西チャリ企画と合流ー

8日目
函館

AM2時にフェリーが函館につく。早速テン場探し。
調子の悪い自転車に乗りたくなかったが、乗らないと荷物が重く運べないため仕方なく乗る。パチンコ屋の駐車場で野宿。


上磯
マックで食事し、近くの自転車屋修理。
後輪が軸から壊れていて修理不能とのこと。仕方なく丸ごと交換。
調子が悪かったデジカメを預ける。2週間後到着予定の稚内に送ってもらう。しばらくは仲間と一緒なのでその間に修理してもらい、1人旅になってから撮りまくる予定。
五稜郭を観光、終わって出発しようとするが凄い雨が降ってくる。
ロッテリアで雨宿り。クーラーが効きすぎていて超寒い。


七飯・森
雨のため赤松並木が残念。休憩カップラーメン食べていると地元の人に話しかけられる。身なりは汚いはずなのに、みんな好意的。
森の道の駅をテン場にする。
雨のせいでサイドカバーの底に水が溜まり、荷物が半分濡れている・・
凹むが食後、コンビニの近くで地元の祭り(よさこい?)に遭遇。
ねぷたよりも感動した。地元を思う踊りはエイサーにも似ている。

ここからは北海道チャリに合流
14人の大人数で旅する




9日目
森・長万部(おしゃまんべ)・黒松内・岩内

10日目
岩内・神恵内(かもえない)・積丹


11日目
積丹・余市

12日目
余市・ウィスキー・小樽

13日目
小樽・札幌

男だらけの雪印パーラー

14日目
札幌・江別・月形

メロンまるかじり丸かじり丸かじり


15日目
月形・砂川・芦別


16日目
芦別・富良野


17日目
富良野・ワイン工場・ファーム富田・上富良野


18日目
上富良野・美瑛・旭川

19日目
旭川・妹背牛・北竜

20日目
北竜・留萌・苫前・羽幌

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21日目
羽幌・初山別・遠別・天塩

22日目
天塩・砂丘林・稚内

23日目
稚内・宗谷岬


北海道チャリ終了

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企画の写真は、き〇な過ぎて載せられません・・・





ー最北端から1人旅スタートー

24日目(8月23日)
宗谷岬スタート

スタートから一緒だったM浦や12人の北海道チャリメンバーと別れ、ここからは一人旅。打ち上げにより壮絶な二日酔いだったが、走っていると回復。
1人だとライダーが応援してくれてうれしい。知らない土地を1人で旅する苦しさをお互い知っている分、共感できる。


猿払ゴール
色々なことが新鮮に感じる。
そして、本当に何もない。コンビニはもちろん、休憩するところもない。
段々寂しくなってくる。
やっとセイコーマートとキャンプ場を発見。それ以外なにもない。超広大なキャンプ場に自分1人。人類って滅びたの?

自転車を降りると猛烈な寂しさ。大人数から急に1人になり、寂しい場所。ちょっとしたホームシック。
120㎞
同時に、これからは頼るべき仲間がいないことを痛感。
自分の判断で全てが決まる。
とにかく目の前の状況・つらさ・寂しさ含めて楽しむ。



25日目
猿払
スタート
雨の音で目覚める。天候は最悪。
だが、最北の寂しい村で1人きりで、オホーツクからの強風と雨で寒く、ここまで最悪だと、逆に吹っ切れてスッキリした。
「こんな状況でこんな経験はなかなかできない」と考えると楽しくなってきた。昨日は寂しかったのに、今日は楽しい。心の持ちようは凄い。
完全防備してスタート


浜頓別
本当に何もない。車もほとんど通らない。
その状況も楽しくなってくる。
ただ、ナイトランは危険すぎて絶対出来ないので、何としても日があるうちに目的地にたどり着かなくては。
やっと見つけたセイコーマートで普通のカレー。ハンガーノック寸前だったので涙が出るほどうまい。

江幸
途中から晴れてくる。復活したデジカメが活躍。
日記を書くときに思い出しやすい(→20年後に見ても思い出す。デジカメは偉大)
ずーっっっっと直線の道。左は海、右は風車。

砂金採掘公園はスルー
N45度:北半球のど真ん中


江幸の道の駅はフェリー型


雄武・興部(おこっぺ)ゴール
興部は丘の上に白みたいな家と1本の風車が凄く印象的
こんな街に住みたい。

無料で泊まれる列車があり、見ているとチャリダーの子に一緒に泊まってみませんかと声を掛けられる。聞くと、逆回りで旅してきて一人で泊まるのを躊躇していたらしい。
本当はもう少し進む予定だったが、いいテン場が先にあるわけではないので、ここをゴールにする。夕食を食べているとライダーの人達も次々到着し、合計5人になる。
初めて会った5人でわいわい話す。そして全員同い年。全員1浪という奇跡!さらに早稲田のボクシング部の人も。色々な話を聞き楽しい一期一会の夜。
130㎞




26日目
興部スタート

朝は目覚めた順々に去っていく。
旅の出会いは不思議で、名前も知らない人とすぐに打ち解け、そしてすぐに別れ。

紋別・中湧別
道の駅は海の港のよう。
この写真を撮ってくれた女子チャリダーと一緒に食事。

女子の一人旅は距離や達成感より、旅の出会いや内容重視な気がする。一緒に北海道を回ろうと誘われるが、今日中に網走まで行くので難しいと泣く泣く断る。
北海道だけの旅ならいいが、日本一周が目標なので全力で進まないと、後期に間に合わない・・


サロマ湖・常呂
網走まで50㎞をひたすら走る。

網走ゴール
キャンプ場を見つけ、久しぶりのコインランドリー。ビクトリアも発見。サラダバーで普段取れない野菜を補給し野宿。
昨日は列車とはいえ屋根のある環境に寝たせいか、野宿が落ち着かない。
130㎞




27日目
網走

4:30に目覚めキャンプ場周りを散歩。
猿払に比べるとすっかり都会。(人がいるだけだけど)
朝の網走湖が綺麗。



網走刑務所
人形が精巧過ぎる。1人1人表情が違う。
夜来たらちょっとしたお化け屋敷より怖い。

観光後、またビクトリアで野菜補給してスタート
食事は、「おいしいものをたべたい」よりも「動くために何を補給するか」というアスリートの思考


北浜駅
駅舎の中一面に訪れた人の定期券。

そして、線路と海と山がきれい。



小清水源生花園
天気が良くて景色が輝いている。北海道前半のチャリ企画は天気が良くなかったので、誰か雨男・雨女がいたのは間違いない。自分は晴れ男と確信。



斜里
去年企画でも来た懐かしい街。ここからしばらくは去年走った道の逆走。そして最難関の知床峠も控えている。明日の挑戦に備えて早めに斜里で休むことにする。

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明るいうちからテントを張ると目立つので、セイコーマートで暗くなるまで時間をつぶそうとしていると、地元のおじさんに話しかけられる。
日本一周目指していると伝えると、いいテン場を教えてあげる!と車で先導してくれる。たどり着いたのは・・・トイレ!

かなりきれいなトイレで待合室などもある。障害者用はほとんど使われないので、よくチャリダーが泊まっているらしい。せっかく案内してもらったし、断るのも悪いのでそこに野宿決定!初のトイレ野宿。
トイレはへ電も必要なく、充電を求めてコンセント難民になることもなく快適。


夜中、何か騒がしくて目が覚める。障害者の方だったら急いでどかないと、、と思って外に出ると、京都からヒッチハイクで来た8人組。
外にテントを張りどんちゃん騒ぎ。少し混ぜてもらう。大人数のヒッチハイクは1人より難易度高いそう。色々な人がいる。
47㎞





28日目
斜里
スタート
8人組はまだテントで寝ている中、先にスタート
トイレからのスタート。非日常すぎて常識がなくなってきて何でも楽しめる。自分がどんどん逞しく(おかしく)なっていることを実感する。



ウトロ
去年はナイトランだったので景色が分からなかったが、今回はじっくり楽しみながら走る。晴れた朝の景色は全てが輝いている。

オシンコシンの滝
カエル
カメ


知床峠
そして、北海道の最難関、知床峠。
想像通りのきつさ。

果てしなく続く上り坂

1こぎ1こぎが頂上への距離が少しずつ縮まっていると自分に言い聞かせて上る。部活の校庭50周を思い出す。

キタキツネを発見するが、エキノコックスが怖い


段々雲行きが怪しくなってくる。
が、1人旅でつらい時はとことんつらい方が燃える事を発見済みのため、逆に燃える。



そして頂上!!!

頂上で食べたパンとチョコはうまかった。
その後はずーっと続く下り坂。30分ぐらい1こぎもしないで進める。楽しい。

羅臼
・・が、そんなときにアクシデント発生。自転車の後輪がブレる。
何とか羅臼まで下り切り、緊急修理を試みるがスポークが数本折れている・・これが下りでよかった。登りの時に起きていたら、心が折れていた。

羅臼には自転車屋がなく直せない。
公衆電話のタウンページで調べ、隣町(といっても60㎞先)の中標津にはある事がわかる。テン場を探す余裕もないため、去年企画で泊まった志賀旅館に緊急宿泊。荷物を置いてタイヤだけ持ってバスで中標津へ。


しかし、中標津でのタイヤ修理で想定以上に時間がかかる。ついに、羅臼への最終バスが終わってしまってもまだ修理が終わらない。
志賀旅館には事情を説明し、荷物だけ1泊分預かって欲しいと伝えると・・なんと車で迎えに来てくれた・・車とはいえ往復120㎞。。おじさんには本当に感謝。

(最難関の峠を上って疲労困憊の中での立て続けのトラブル。
その場その場の判断をするも、どうにもならなず、困って途方に暮れたいるときに助けてもらえ、本当に心から感謝。(何としても恩を返したいと、志賀旅館はその次の年にもお伺いし、日本一周達成の報告とお礼、そして今度は大人数で泊まらせてもらった。)

60㎞






29日目

羅臼・標津
宿のおじさんに旗にメッセージを書いていただき出発。
セイコーマートで食事と非常食を買い込む。街と街の間が何もないので、次の街につくまでの非常食。(去年一緒に走ったメンバーがハンガーノックで動けなくなった所)
野生のカラスが強く、非常食を狙って追ってくる。

何もない道が続く


標津・厚岸
北方領土資料館。和歌山から旅行に来たという人に握手を求められる。
セイコーマートに寄った後、そこから厚岸まで50㎞休みなしで走る。
本当に何もない。休みたくても道路だけ。

道端で休憩


MDがなかったらずっと無音。ミスチルの「any」をエンドレスリピート

体力的には自信があるが、「万が一ここで自転車がまた壊れたら・・」と自転車への心配の方が大きい。
そして、初の50㎞ノンストップ走破!40キロハイクよりは楽だが、流石に少し休まないとまずい。



根室ゴール
途中雨と向かい風の中、根室に到着。雨の中何とか公園を見つける。本当は屋根があるところがいいが、なかなか条件がいいテン場は見つからない。
途中前輪がパンクしたが、パンクぐらいは問題ない。スポークだけは折れないでくれ。
140㎞



30日目

根室スタート
起きたら雨がやんでいてよかった。前輪のパンクを直す。

納沙布岬
岬までの道は平原と海に挟まれた道で気持ちいい。


最北端宗谷岬に続き、最東端納沙布岬に到着!


根室駅
名物のエスカロップを食べる。

昨日来た道を戻るが、帰りは追い風のため快適。


厚岸ゴール
もう少し進みたかったが、ナイトランになる可能性もあるため厚岸で野宿にする。


一日中走って目的地にたどり着けた充実感、寝る場所を確保できた安心感。風呂に入れて、夜高台で夜景を見ながら一人でビール。鳥肌が立つほど最高だった。

130㎞








31日目
厚岸スタート

朝日が綺麗だった。

コンビニがなく、起きてすぐ15㎞ほど走る。
たった15㎞だが、体が重い・だるい。栄養補給は大事だと身をもって知る。
ようやくコンビニ発見し補給。



釧路・白糠・音別
自転車のタイヤが横滑りする気がして気になるが、自転車屋がなく、あっても定休日。我慢。


道はアップダウンが続く。10回ぐらいあるとさすがに切れそうになる。道に。



浦幌
道が狭い。車が飛ばしている。暗くなり、自転車の状態も不安。事故になる可能性が高く怖い。そこにアップダウン。
大型車がかすめて抜かしていき風圧で倒されそうになる。
恐怖と疲れと怒りで精神的にやばい。

今日は野宿ではなく、キャンプ場に泊まることにする。
テント泊は同じだが、人の目を気にしなくていいのと、風呂があるのが全然違う。隣のテントの人と仲良くなり、カレーをいただく。ビールを飲みながら話す。
その時だけの人間関係だからこそ、ありがたみを感じるし大切にしていきたい。
120㎞






32日目

浦幌スタート
雨の音で目覚める。やる気が起きないが、走るしかない。
隣のテントの人は雨の日はテントで一日休むそう。いつかそんな優雅な?旅もしてみたい。


広尾
ずーっと何もない。ひたすら走る。ひたすらひたすら走り、気付けは午前中に70㎞。ようやく広尾につく。

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黄金道路
当時完成までに、道全てに黄金を敷くぐらいのお金がかかったためこの名前らしい。



襟裳岬・
百人浜に泊まるつもりだったが、まだいけそうなので襟裳岬へ。


岬は風が強い。そこで知り合った人に名刺をもらう。京都の議員さんらしく、京都に来た際は声をかけてほしいとのこと。(実際は京都は止まる余裕がなく通過。後期授業が始めっていたので)

えりもラーメンうまかった。


えりもゴール
野宿で来そうなテン場が見つからず、えりも郷土資料館でテント
140㎞





33日目(9月1日)

えりもスタート
セイコーマートで朝食を食べ出発。


今日のゴールは苫小牧の予定だが、長いため距離を考えると足が重い。20㎞走っても全然やる気が出ない。
目標が大きすぎると、自分の努力の成果が感じられにくい。
それでも走り続けなければいつまでもたどり着かない。




浦賀・三石・静内
トウモロコシとコーラといも団子で体力とやる気少し回復。その後2時間以上休憩なしで走る。ちょっとづつ充実感を感じられ恥得てきた。
静内でビクトリア発見。サラダバーで野菜補給。しかし、ちょっとした達成感とご褒美で、午後しばらく走りたくなくなる。疲労と満腹感で動けない。




新冠・紋別・戸川
止まったら動けなくなりそうで、ずっと走り続ける。追い風のお陰で何とか進めたが、向かい風だったら動けなくなっていた。休憩しても何も食べたくない。無理やりトマトを食べる。



苫小牧
夕方やっと到着。170㎞走破。一人旅になってからは最長記録。
しかし体調は最悪。寒気と頭痛。街についた安堵感で体が動かない。そのまま道でうずくまる。洗濯や風呂を探す気力もない。
少し道端で休んだ後、テン場を探してテント張ってすぐに横になる。
病気でのリタイアは避けたい。
170㎞






34日目
苫小牧

朝起きて少し回復するが、激しく動くと頭痛。朝食で久しぶりに見つけた吉野家。健康を考え牛丼ではなく鮭定食。食べても体の調子は回復しない。

白老
たった10㎞走るにもきつい。加えて濃霧が出てきて、道がどこまで続いているか分からない精神的疲労。コンビニはずっとないが、商店を見つけ梨でエネルギー補給。まだ体調は悪いまま。



登別
途中橋を渡るが、周りが濃霧で見えない。橋の上には変な像が沢山。異様な雰囲気と身体の疲労であの世への道のように感じる。
ようやくコンビニ発見。食事をしたらようやく体調が回復してきた。
・・が、今度はスポークが折れる。あと1時間で室蘭なので応急処置して走る。


室蘭ゴール
何とかゴール!が、スポークを見ると4本折れている。とりあえずは銭湯を探す。3日ぶりの風呂で体の芯から温まる。お湯につかるって大事だと実感。

(あれ?この日泊まった場所の記録がない。たぶんその辺の公園野宿。)
65㎞





35日目
室蘭・東室蘭

自転車を探しに東室蘭へ。室蘭より東室蘭の方が栄えているらしい。
代謝を修理してもらい、おまけのパンク修理セットをいただく。「暑いから無理せずに頑張ってね」という言葉が、体調崩した後の身には染みる。ありがたい。

地球岬
坂がものすごく急。傾斜で言えば知床峠より急。舐めてた。
その分、岬からの景色は最高!
北海道の最後に最高の景色



デジカメで撮りまくるのは、映像として残して誰かに見せるためではなく、自分がそれを見て、当時の感動を呼び起こせるようにするため。
感動に同じ物などなく、その時その時の感覚を大切に感じていきたい。

(日記に書かれた20年前の言葉を見て、20年前の自分の方が大人では?と感じる)


東室蘭で旅館を探す。1か月以上走り続けてきたので北海道の最後ぐらい屋根のある場所で休めないと。久しぶりの屋根と布団。
すべての装備に充電もできて気持ちも身体も全快!
20キロ


《ここまでのまとめ》
・走行距離2644㎞
・東京を出てから35日
・後期授業開始まであと約一か月
 →日本一周達成への挑戦が、留年をかけた挑戦へと難易度が上がる。